男女の争い – ゲーム理論における複数のナッシュ均衡

男女の争いはいつの時代も多くの人の頭を悩ませる問題です。
ゲーム理論でも「男女の争い(Battle of the sexes)」という有名な例があります。
今回はそんな男女の争いについて説明します。
battle-of-the-sexes

男女の争いとは?

ゲーム理論で取り上げる「男女の争い」は以下のようなケースです。
男性はボクシングを見に行きたいと思っているが、女性はオペラを見に行きたいと思っている。
男性はあまりオペラを見に行きたくないし、女性はボクシングを見に行きたくない。
ただし、2人とも1人で行くのはもっと嫌だと考えている。
つまり、最終的には協調して一致する行動をとることにはお互い同意しているのですが、協調の方法については異なる選択を主張しています。
分かりやすいように、それぞれの受ける利得に点数を付けてみます。

  • 男:ボクシング(+2) 女:ボクシング(+1)
  • 男:ボクシング(-1) 女:オペラ(-1)
  • 男:オペラ(-1) 女: ボクシング(-1)
  • 男:オペラ(+1) 女: オペラ(+2)

それぞれ別のところに行くのは嫌なので、-1になっています。
このとき、全体が受ける利得が最大になる組み合わせが2つあります。

  • 男:ボクシング(+2) 女:ボクシング(+1)
  • 男:オペラ(+1) 女: オペラ(+2)

この2つはナッシュ均衡になっています。
一度どちらかに決まれば、相手が共に意見を変えない限り、自分一人が自分の意見を通すというインセンティブが働かなくなるのが特徴です。
確かに、一旦決まってしまえば、仮に自分のベストチョイスでなくても、二人で決定したベストチョイスであれば変更する理由はないですね。このように関係者が納得する結論がナッシュ均衡です。
もしこの状況に一度なったとしたら、どちらか片方が他の選択肢を選ばないほうがよくなるということです。つまり、一旦オペラに行くと決まったら、男性はしぶしぶ行くことになっても、「やっぱりボクシングがいい。」と言ってしまってはいけません。
そんなことをすると、どこにも行かないという最悪な状況になってしまう可能性があるからです。
 


いかがでしたか?
みなさんも身の回りに、このような状況はたくさん思いつく例があるのではないでしょうか?
例えば、男女でディナーに何を食べるか決める時、クリスマスにどこに行くのかを決める時、住む家を決める時などなど・・・
そう考えるとゲーム理論って奥深くて面白いですね。
身の回りの様々な現象をゲーム理論を元に考える癖をつけるために、ゲーム理論の基礎を学んでみてはいかがでしょうか?

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