ゲーム理論は異性への告白や男女の争い、商品の売買やサッカーのPKなどさまざまな事象に当てはめることができます。
とはいってもゲーム理論は読んで字のごとく、「ゲーム」に関する理論です。
今回はトランプゲームのブラックジャックにゲーム理論を当てはめることができるのか?について見ていきましょう。
そもそもブラックジャックってどんなゲーム?
ブラックジャックは手札の合計値を21ピッタリに揃えた方が勝ちになるゲームです。
最初に2枚のカードが配られ、さらにカードを引くか(ヒットと言います)、そのままにするか(スタンドと言います)を選択していきます。
J、Q、Kなどの絵札は11、12、13ではなくすべて10として数えます。またAについては1と数えるか11と数えるかを選ぶことができます。例えば、最初に2枚配られたカードが「A」と「10とみなされるカード」(J、Q、Kまたは10)だと、その時点で11 + 10 = 21で勝利が確定します。
最終的に21に近い方が勝ちのゲームですが、21を超えてしまった(バーストと言います)時点で負けになります。例えば、「10とみなされるカード」が2枚で合計20、「10とみなされる」カード2枚と2で合計22の場合、20と22はどちらも21と1だけ差がありますが、22の方は自動的に負けになります。
その他、インシュランスやダブルダウンなど、付加的なルールもありますが、ここでは割愛します。
そして何と言っても大事なのが、ブラックジャックはあなた(プレイヤー)と「ディーラー」のタイマン勝負だということです。
カードの配り主であるディーラーよりも21に近づけられるかどうかを考えないといけない、ということを肝に命じてください。
ブラックジャックとゲーム理論
ゲーム理論とは、自分以外に他のプレイヤーがいる状況で、それぞれのプレイヤーがどのような戦略をとるべきかの意思決定に関する理論です。
ブラックジャックの場合、対戦相手はディーラーなので、ディーラーとあなたの間の意思決定にゲーム理論が適用されることになります。
さらにゲーム理論は「戦略的状況」に適用されるものです。戦略的状況とは、かんたんに言うと、自分の行動が他人の損得に影響を与え、また、他人の行動が自分の損得にも影響を与える状況を指します。
ゲーム理論で有名な「囚人のジレンマ」では、2人の囚人がそれぞれ自白するか黙秘するかで、 相方の囚人の刑期が変わる状況を想定しています。
実はブラックジャックにおいては、あなたがさらにカードを引くか、そのままにするかという行動は、ディーラーにはほとんど影響しません。また、ディーラーの行動によって、あなたがカードを引くか、引かないかもほとんど影響しません。
そのため結論としては、ブラックジャックにゲーム理論を当てはめてもあまり役に立たない、ということになります。
ブラックジャックの勝率の鍵を握るベーシックストラテジー
ベーシックストラテジーは、自分の手札とディーラーのカード(最初に配られる2枚のカードのうち1枚はプレイヤーにも見えるように表向きにされます)を元に、プレイヤーがヒットするかスタンドするか(またはダブルダウンするか)を決める戦略を指します。
自分の手札が分かっていて、ディーラーの1枚が分かっている場合、ディーラーのもう1枚のカードと、自分がヒットした場合にどのカードが出るかは、残りのカードから確率的に計算することができます。何のカードが出るかを確率で計算できるということは、自分が勝つか負けるかの確率も計算することができます。
毎回毎回確率の計算をするのは大変なので、ベーシックストラテジーでは、次にとるべき行動が表にまとめられています。表の詳細や使い方については、ネットにたくさんの情報が溢れているので検索してみましょう。
結論: ブラックジャックはゲーム理論じゃなくベーシックストラテジーを学ぼう
ブラックジャックではゲーム理論があんまり役に立たないことが分かりました。
ベーシックストラテジーを身につけて、勝率アップを目指しましょう。
ブラックジャックを練習するために本場のカジノに行く必要はありません。ベーシックストラテジーが習得できているか試したいときは、オンラインでできるライブブラックジャックで腕試しをしてみましょう。