今までゲーム理論について様々な記事でご紹介してきました。
実は、日常の場面でゲーム理論が使われていることは珍しくありません。
ゲーム理論は日常のどのような場面で使われているのでしょうか?
今日はゲーム理論におけるメカニズム・デザインという分野の事例を通してみていきましょう!
メカニズム・デザインとは
メカニズムデザインとは、経済学の一分野です。資源配分や公共的意思決定などの領域で実現したい目標が関数の形で与えられた時、その目標が自律的・分権的に実現できるようなルールを設計することを目指している。
カニズムデザインは経済学のなかでも特に社会選択理論および非協力ゲーム理論、さらには契約理論やマーケットデザインと密接な関係を持つ。
文字で書くと難しそうですね・・・
つまり、メカニズムデザインとは、なんらかの望ましい社会状態をうまく実現するための制度(ルール)を設計する分野です。
また、メカニズムは一般的に次のような基本的な性質を持つよう設計されています。
- 正直さ(truthfulness)
- 個人の利己性
- 価格の均衡
- 公共の利益(social welfare)
今回は具体例として、カット・アンド・チューズ法を紹介したいと思います。
カット・アンド・チューズ法
例えば家のテーブルに写真のような丸いケーキがあったとしましょう。
美味しそうですね!
家には兄と弟がいて二人でこのケーキを食べてよい事とします。
こんなおいしそうなケーキ、当然相手よりすこしでも多く食べたくなりますよね。
それも子どもであれば「2人で仲良く分けてね」と言われても聞くはずもなく喧嘩になってしまうでしょう。
私も弟とケーキを分ける際、自分が大きい方を食べたいがために大きいのと少し小さい方に分け、自分は大きい方をとって食べていました・・・笑
そんな時にカット・アンド・チューズ法が役立つのです!!!
その方法は、兄にケーキを切らせて、弟にどちらか好きな方を選ばせるというものです。兄は残った方のケーキを食べることが出来ます。
兄は弟がどちらのケーキを選んでも自分に損が無いようにしなければならない、という戦略的駆け引きのある「ゲーム」であり、この条件下であれば兄は丁度半分にケーキを切るはずです。
ゲーム理論を使うことで喧嘩せずにすみそうですね。
いかがでしたか?
1つのものを同じ大きさに分けるって結構難しいですよね。
まさかこれがゲーム理論に繋がっているとは!
メカニズムデザインは、例えばオークションにも適応されています。
日常生活のちょっとした問題にも使えるゲーム理論を学んでみましょう。
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