TEAP対策本3選!TOEICでもTOEFLでもない英語4技能試験

みなさん、2020年の大学入試改革のお話はご存知でしょうか?
文部科学省は、英語教育改革の柱の一つにリスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの「4技能化」を掲げています。
そして、2020年に向けた大学入試改革において4技能を総合的にバランスよく評価するために、外部検定試験を導入する方針を明確にしています。
英語の外部試験としては、英検やTOEIC、TOEFLが有名ですが、それらに替わる新しい試験としてTEAPが注目されています。
大学入試への外部検定試験の本格な導入に先駆けて、既に各大学・各学部の一部では特色を出しつつ、入試で採用する外部検定と基準点、外部試験の取扱いについて公開しています。
例えば、早稲田大学の文化構想学部や文学部では、2017年から外部検定試験の導入を開始。
2018年も以下のように、外部検定試験で一定の基準のスコアを持っている受験生は、英語の試験を課さず、国語と地歴の2科目の合計点(各科目に基準点あり)で合否を判定することを公開しています。

早稲田大学入学センター 一般入試公開情報より英語4技能テスト
※早稲田大学入学センター 一般入試公開情報より

TEAPって何?

TEAP (Test of English for Academic Purposes)は、上智大学と日本英語検定協会が共同で開発した、大学教育レベルにふさわしい英語力を判定する試験です。2014年に導入され、英検、TOEIC、TOEFLと比較して後発ながら、採用大学も受験者も急増していて、注目を集めている新しいテストです。
テスト形式は以下の通り4技能全てをカバーしています。

  • Readingテスト70分(100点満点)
  • Listeningテスト50分(100点満点)
  • Writingテスト70分(70字程度で要約をするTaskAと説明&要約+自分の意見を200字程度で記述するTaskB)
  • Speakingテスト(約10分)

Speakingテストは、試験官1人による面接形式が特徴です。インタビューと与えられたテーマのスピーチ、スピーチの内容に対する質疑応答で試験されます。
受験資格は、高校2年生以上。また試験日は、年の後半に集中していて、2017年では、7月、10月、12月となっています。
詳しくはこちら TEAP 日本英語検定協会

旺文社調べ:英語外部試験2016年入試採用率

英語外部試験 採用率(一般入試)
出典:旺文社 教育情報センター「2016年英語外部試験利用状況」
※各大学にて英語外部試験を利用している入試方式(一般入試)全体を 100 とし、それぞれの試験が採用されている割合を算出。
※試験の採用については募集要項に明記されている試験全てを計上した。「それに準ずる試験でも出願可」などの記載がある場合には上記全ての試験が採用されているとしてカウントしている。募集要項の文面から記載試験以外は有効と読み取れない場合には採用としていない。

上記のグラフからも分かるように、英語の外部試験の利用状況としては、1位が英検、2位がTOEFL、3位がTOEICとなっていますが、2014年に後発で導入されたTEAPが、誕生からわずか2年で2016年時点で45.6%という高い採用率となり、6位の地位を占めています。
そして、2017年さらに2018年入試に向けてこの傾向に拍車がかかる見込みです。

2017年のTEAP志願者170%増!4技能外部試験の大本命!?

2017年7月のTEAP志願者数は、対前年同時期の志願者数と比較して、170%増と大幅に伸びています。
理由としては、2016年時点でも大学の外部試験として高い採用率だったTEAPが存在感を増し、採用大学からの評価も高く、2017年の大学採用も伸びてきていることが挙げられます。

TEAP志願者増の速報

TEAPの速報

こちらは、英検協会が今年2017年8月に発表した7月のTEAP志願者増のレポートです。
今回のTEAP志願者の大幅な増加について、英検協会では以下のように考察されています。

  1. 全国で、英語の外部検定試験を入試に導入する主要大学が増加したこと。また4技能のスコア提出を受験生に求める大学が増えたこと。
  2. TEAPを採用する大学の増加に伴い、受験生にとっても外部検定試験で求められる基準スコアを取得すれば、第一志望と併願校のいずれにも出願しやすくなるため、この併願パターンでの活用が広がっていること。
  3. 高等学校など団体単位での申し込みが増加したこと。また大学等が主催する個人向けTEAP関連の説明会への参加者が増えていることから、 団体・個人ともにTEAPの関心度が高まり認知度が上がってきている。

書店で手に入るTEAP対策本3選

採用大学も受験者も急増しているTEAPは、今では2020年の大学入試改革、英語4技能外部検討導入の本命とも言われます。
ただ、まだまだ新しい試験なので、高校の先生も対策には困っているという話も聞きます。
ここでは、ラインナップはまだまだ薄いながら、昨年あたりから本屋さんでも手に入れることができるようになってきた、TEAP対策本を3冊ご紹介します!

1. はじめてのTEAP 対策問題集

『はじめてのTEAP 対策問題集』(デイビッド・セイン、斎藤裕紀恵 著:研究社2016)

TEAPのテストを把握する対策書として一冊目に最適な内容です。実際にTEAPを受験した著者ならではの丁寧な分析と解説、試験の心得が語られているのが特徴です。4技能型アカデミック英語能力判定試験TEAPをあらゆる角度から分析し、特徴と傾向を割り出し、高得点を取る対策法が解説されています。本番さながらの模擬試験も2セット収録。スピーキングとライティング対策は補充問題がついています。音声教材は、無料でダウンロードできます。

2. TEAP全パート徹底トレーニング

『TEAP全パート徹底トレーニング』(晴山陽一 監修 / 鈴木瑛子 /駒井亜紀子 /藤田祐美 /トラビス・ホルツクラー /ナサニエル・フレンチ 著:三修社2016)

パートごとに、出題傾向・攻略法・勉強方法などが詳しく紹介されています。出題傾向にしっかり沿った例題でウォーミングアップした後、練習問題で徹底的にトレーニング。TEAPの出題傾向に関するコラムや単語リストも充実しています。パターンプラクティスで得点力を高める練習問題が充実しているので、テストの直前対策にもぴったりです。音声CD2枚つき。

3. TEAP実践問題集

『【CD2枚付】TEAP実践問題集 (大学入試合格のためのTEAP対策書)』
(旺文社編:旺文社2015)

TEAP対策本として書店売上1位を誇る旺文社の対策本です。TEAPのパート別問題集やTEAP用の単語集なども旺文社から出版されています。


いかがでしたか?
これから大学受験を控えている方、また英語の検定試験の受験を検討している方は、TEAP対策を行っていきましょう!

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