知ってた!?討論・議決・対話の違いとそのルール

話し合いをしよう!と言っても、実は話し合いには決着の付き方によって3種類に分けられることをご存知ですか?
3種類の違いを理解することで、今どのように議論されているのかを整理することができます。
決着の付き方による3種類の議論を紹介します。

討論・議決・対話の違い

① 討論とは

討論とは、ディベートとも言い、ある問題について賛成派と反対派に別れて、意見を戦わせる方法です。
役割として、「賛成派」「反対派」「審判」が必要です。兼任はできません。
審判は、賛成派・反対派に対し中立・公正である必要があります。
わかりやすい例を挙げれば田原総一朗が司会を務める「朝まで生テレビ!」が挙げられます。朝生の場合は審判は視聴者になります。つまり、視聴者である私たちが、両派の意見を聞き、判定を下すのです。朝生で結論がでないのは結論を出すのは視聴者である私たちであるからです。また、討論のスタイルは裁判に類似していると言えます。以下に討論のルールを挙げるので参考にしてください。

討論のルール

  • 参加者は「賛成派」「反対派」「審判」の3つに分かれる。兼任はできない。
  • 賛成派・反対派はお互いを言い負かすために全力をつくす。
  • 審判は両派の言い分を聞いて、どちらが勝ったかを判定する。
  • 審判の判定は絶対である。審判への攻撃は許されない。
  • 審判は公正でなくてはならない。意見の偏りがあってはならない。

② 議決とは

議決とは、参加者全員で採決を行い、多数決で勝ち負けを決する方法です。
討論との違いは、参加者全員が審判であることや参加者の立場は固定されないことが挙げられます。議決では、議題に対して直接利害のある人間は参加してはいけません。理由は、利害関係から議題に対して公平になれないからです。議決の例として国会が挙げられますが、国会の本質は議決ではなく討論であるといえます。なぜなら、国民が審判として国会審議を吟味し、選挙を通して判定を下すからです。議決のルールとしては以下を参考にしてください。

議決のルール

  • 参加者は「賛成派」「反対派」「審判」の3つの役を一人でこなす
  • 参加者は公正でなくてはならない。意見の偏りがあってはならず、
    判断が自分の考え以外の要素に左右されてはならない。
  • 参加者は問題についての直接の利害があってはならない。

③ 対話とは

対話の例
対話とは、ある問題に対して自由に意見を出し合い、互いに理解を深める方法です。
情報交換のようなもので、勝敗はありません
対話の目的は勝敗を決めることではなく、違う人の意見を理解することなのです。自分と異なる相手の意見を理解することで、新たな自分の意見を生み出すことができます。また、結論を出す必要がないので、結論のない問題を取り上げても良いです。対話のルールとしては以下を参考にしてください。

対話のルール

  • 参加者は自分の意見を自由に言い合う。
  • 相手の意見を聞くのが目的であり、何かを決めるのが目的ではない。
    意見に勝ち負けをつけるのは無意味である。
  • 結論を出すのが目的ではないのだから、結論が出ないような話でもいい
  • 相手の意見が自分とは違っていたとしても、相手の意見を変えようとしてはいけない。あくまで意見を聞くことが目的である。
  • 自分の意見は変えてもよい。むしろ変えた方がよい。

いかがだったでしょうか。議論と言っても実際は様々な形式があります。目的にあった議論の形式を取ると円滑に議論ができるようになるでしょう。
またどのようなケースでも、相手の話を聞く技術を活かすことができるので、以下のコースなどもご参照ください。

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