のび太の恐竜に登場するピー助が恐竜ではなかった件について


みなさんのなかにも「ドラえもん のび太の恐竜」を見たことがある人も多いはず。
のび太の恐竜は、ティラノサウルスの爪の化石を自慢するスネ夫に対抗して、

「恐竜の化石を一匹分丸ごと見つけてみせる!」
「うそだったら鼻でスパゲッティ食べてみせる!」

と、のび太が突拍子もない宣言をしてしまうことから物語が始まります。
その後、偶然にも恐竜の卵らしきものを発掘したのび太は、タイムふろしきを使って卵を化石になる前の状態に戻し、自分の身体を使って卵を暖め孵化させることに成功します。
のび太は孵化した首長竜の子供をピー助と名づけて可愛がります。

なぜピー助は恐竜ではないのか?

ここまで、あらすじについてつらつら書いてきましたが、本題は「ピー助は恐竜ではない」ということ。
Wikipediaにはピー助は架空の首長竜と書かれています。

首長竜とは、小さな頭、長い首、樽をつぶしたような胴体に、4つの鰭足をもつ海棲動物。


では、恐竜の定義を見てみましょう。

恐竜とは、身体の下に足がまっすぐ伸びた爬虫類である。


首長竜は写真のように身体の真下に足がまっすぐ下りていませんね。
そもそも足が鰭足となっていること、生活圏が水中であることも陸上で生活していた恐竜とも体のつくりが大きく違います。
では、首長竜がどれくらい恐竜に近縁かというと、トカゲやワニ、カメよりも恐竜からは遠い存在だそうです。

このことから、恐竜の化石を丸ごと一匹見つけられていなしのび太は結局うそつきになるようです。
鼻でスパゲッティを食べると言った以上、「鼻でスパゲッティ食べ機」をドラえもんにねだるしかないようですね。


いかがだったでしょうか?
子どものことに大好きだった恐竜を今一度見つめ直してみるのもいいですね!

恐竜学や考古学に造詣が深い、吉村作治先生のオンライン講座もどうぞ。

オンライン講座「歴史から見たグローバル化」

コメント