取締役の英語、ボードメンバーのボードってなに?

会社の主要メンバー(取締役)のことをボードメンバーと言います。
また、取締役会のことを英語でBoard of directorsと言います(複数のメンバーで構成されるので、directorsと通常複数形で用います)。
しかし、Board of directorsやボードメンバーのボードって一体何のことなんでしょう?

ボードメンバーのboardは元々は板という意味

Board of directorsのboardの意味は、16世紀までさかのぼります。
重要なメンバーが集まるミーティングでは、人々は大きなテーブルを囲むようにして座っていました。
この種のテーブルは大きな板が用いられていたため、Boardと呼ばれていました。
ただし、現在はでは取締役会やボードメンバーが集まるときに、必ずしも大きな板のテーブルを囲むわけではないので、元々のboardの意味は薄れていると言えます。

メトニミー metonymy を探してみよう

Board of directorsのboardのような言葉はmetonymy (メトニミー)と呼ばれています。
これは日本語では換喩と呼ばれるもので、Wikipediaでは以下のように記されています。

換喩(かんゆ)は、修辞学の修辞技法の一つで、概念の隣接性あるいは近接性に基づいて、語句の意味を拡張して用いる、比喩の一種である。また、そうして用いられる語句そのものをもいう。メトニミー(英: metonymy)とも呼ばれる。文字通りの意味の語句で言い換える換称とは異なる。上位概念を下位概念で(またはその逆に)言い換える技法を提喩(シネクドキ)といい、これを換喩に含めることもある。

簡単に言うと、その言葉そのものの意味ではなく、その意味が表す別の意味を使うようなこと、を指します。
例えば、白バイは白いバイクという意味ですが、本当にただの白いバイクを指すわけではなく、警察のバイクを表していますし、霞ヶ関はその地名そのものも表していますが、「霞ヶ関ではxxと言われている」となると「官僚の間ではxxと言われている」という意味になります。
Board of directorsのboardも本当に板という意味ではないので、まさに換喩の例と言えますね!
他にも英語には様々な換喩 metonymy メトニミーがあるので探してみましょう!

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