ロボットアニメにおいて、ロボットの操縦方法にはさまざまな方式があります。
古くはレバー2本だけの操作から、また、航空機のコクピット・タイプもあります。
しかし。
現実はアニメの空想をも凌駕していました。
「思うだけ/考えるだけ」で動くロボットアーム操作の技術が、すでに実現しています。
その動画がこちら。
意思のちからで動くロボットアーム
四肢麻痺患者だったジャン・ショイエルマンさんは、それまで口先の力の入れ具合だけで駆動する移動ベッドを使っていました(これだけでもロボットアニメよりもかなり進んだコントローラーです)。
2012年末、ペンタゴン主導で「思うだけでアームロボットを動かす」実証実験に成功。アームロボットを意志のちからだけで操作し、チョコレートを食べています。
その2年半後の続報では、米軍戦闘機シミュレーターも思いひとつ「だけ」で操作できるようになったそうです。
(ワシントンポストの記事(英語))
https://www.washingtonpost.com/news/speaking-of-science/wp/2015/03/03/a-paralyzed-woman-flew-a-f-35-fighter-jet-in-a-simulator-using-only-her-mind/
戦闘機が操縦できるなら、巨大ロボの操縦まではあとわずかというもの。
四肢麻痺のショイエルマンさんが巨大ロボを意のままに操り、神戸やお台場にある立っているだけのロボを観光する日も近いかもしれません。
意思のちからを読み取る電極
意思のちからを読み取るために、頭に電極を刺す必要があります。
頭のてっぺんへコンセント・アダプタを突き刺しているかのように見えます。
現在は実証実験レベルのため、脳へ挿し込む電極はまだかなり大型ですが、商用化される頃には、電極はよりコンパクトになっているでしょう。
意思のちからで動くロボット技術は、まずは身体障害者の方々への義肢義足として先行して普及していくでしょうが、すべての人がロボットアームを装着している未来がそこまで迫っているかもしれません。
あなたがアームロボを装着できれば
- 棚の後ろへ転がり込んだ5円玉も、棚をラクラクと動かし取り出せます。あるいは棚と壁の隙間に細いロボアームを挿し込んで取り出せます。
- 耳垢や鼻くそをとるのが面倒臭いときには、アームロボがほじくってくれます。
- 側溝に脱輪した車を、わざわざトランクからジャッキを取り出すことなくJAFを呼ぶこともなく、持ち上げることができます。
- ごはんを食べるのが面倒臭いときには、アームロボットがお椀と箸を持ち、食べさせてくれます。
- 筋トレがつらくなったら、腕立て伏せを代行してくれます。
- 手先の不器用なあなたでも、ゴム風船の空気が抜けることなく、吹き口をくくれます。
- 敵ロボから攻撃されても、もうリモコンを探さなくとも戦えます。もちろんわずらわしいコクピットへの着座も、もう不要です。
そんな未来がもうすぐそこにあるのかもしれません。
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