首が長いのに頭を上げられない?竜脚類の恐竜が可哀想すぎる

首が長い動物と言えばキリンですね。
キリンの首が長くなった理由は高い所にあるエサを食べるためというのが定説です。

恐竜にも首の長い種類がいてブラキオサウルスなどが有名です。
首が長い恐竜は竜脚類というカテゴリーに分類されます。
注意して欲しいのは、竜脚類の中には海棲動物の首長竜は含まれないこと。
ドラえもん・のび太の恐竜に出てくる首長竜のピー助は竜脚類ではありません。

竜脚類の恐竜の特徴って?

竜脚類の恐竜には3つの特徴があります。

  1. 首と尾が長い
  2. 体長は40〜50mと大型
  3. 体重も1個体で50〜100トン

体長や体重のことは未だ議論の最中で正確ではありませんが、今回は確定している事実である首と尾が長いという特徴に焦点を絞りたいと思います。

実用性に欠ける竜脚類の体の構造

最近の研究で、なんと竜脚類の恐竜は長い首を持ち上げられないことがわかりました。

コンピュータシュミレーションによれば首は最大で赤矢印までしか上がらないそうです。
また論文やデータをもとにブラキオサウルスの模型をつくっても首はほとんど動かないことが判明したそうです。

動かない首をどうやって低い位置にキープするの?

実は竜脚類の恐竜は、様々な工夫をして長い首を保っているのです。
例えば、恐竜の骨は実際スカスカで思ったほど重さがないことがわかっています。

画像はブラキオサウルスの背骨を右横から見たところですが、横から大きくえぐれて「軽量化」していることがわかります。
また以下の画像から重心は腰にきていることがわかります。

首の部分は骨の密度が薄く、腰から尾にかけて密度が濃くなっています。
このように長い首を支えるようになっているんですね。
ここまでして長い首を保っていた竜脚類の恐竜たち。
この機会に恐竜学を学んでみるのも面白いかもしれませんね。

この記事に興味を持った方は、恐竜学や考古学に吉村作治先生のオンライン講座もいかがでしょうか。

オンライン講座「歴史から見たグローバル化」

コメント