誰もが何にでもなれる時代に、自分の価値を見誤らないためのススメ

その年を代表するニュースにも関わらず、例年、1日の中の数分の報道で終了してしまう文学賞。

ですが今年は受賞者の経歴や個性のお陰か、未だに話題が冷めやりません。

その受賞者はご存知、今年7月に第153回芥川龍之介賞を受賞された又吉直樹さん、羽田圭介さん

又吉さんは芸人ながら芸能界きっての読書好きとして、以前からエッセイや短編などの執筆活動を行なっており、今回の「火花」で初の長編作品かつ初の受賞を成し遂げました。

しかし、又吉さんはかつて「こんなに本が好きで読んでいるのだから、自分にも本が書けるかもしれない」と思い執筆に挑戦したものの、途中で進まなくなってしまい挫折、「本は簡単には書けない。やっぱり自分が読んでいる本を書かれた作家の先生方は素晴らしい才能とセンスを持っているんだ」と諦めた過去があるそうです。

そこから数年、更に読書量も増え、テレビなどで「読書好き芸人」として本について語る機会も多くなる中で又吉さんは自然に表現やセンテンスを身に付けていき、今回の受賞作執筆に至ったのではないでしょうか。

f1c028ef4ca06a6614e67cbff1738b6c_s

この時代だからこそ、敢えて『二足のわらじ』を履くススメ

2009年に「桐島、部活やめるってよ」で小説すばる新人賞、2013年に「何者」で直樹三十五賞を受賞した朝井リョウさんも、今年の春までは一般企業の会社員。

すばる新人賞受賞時は大学生だったので受賞後に就職活動をし、サラリーマンとして働きながら執筆を続けていました。

俗に言う“兼業作家”ですが、それに対し朝井さんは「市場価値を見失わず、バランスを保つため」と話しています。

ネットも普及し誰でもが表現者になれる昨今ですが、その分、競争を勝ち抜ける人はほんの僅か。出版業界の不況も相まって『作家は5年で消える』と言われる時代に、“兼業”を選択するのはある意味で“生きる力”とも言えるのではないでしょうか。

333934f8f0414a7a0d1506bd35fbd135_s

今や“同人文芸誌”の即売イベントなどもあり、作家になるチャンスは誰にでも平等に与えられています。

「自分も書いているんだけど、なかなか上手い表現が出来ない」

「本を読むのが好きだから、又吉さんみたいにもしかして自分も書けるようになるかな?!」

「仕事の傍らで文章を書いてみたい」

と、ぼんやり思ってはいるけれど、

「才能もセンスも無いし…」

と自分を諦めようとしている方々、『表現すること』は実は、“才能とセンス”より“コツとトレーニング”なのです。

最初は好きな作家の文体やリズムを真似して文章を書いてみる、あるいは頭の中にあることをその文体とリズムで考えてみる。

慣れて来たら見た風景や状況を好きな作家の真似をして書いてみる、または心の中でナレーションしてみる。そのコツが掴めたら、自分の日常をそれで表現してみる。他の作家の真似でまたやってみる。

実はそんな小さなことの積み重ねで、文章を書く技術は身に付くのです。

又吉さんは一度は断念したものの、短編、エッセイなどから挑戦した上で「火花」を書き上げました。

朝井さんは子どもの頃から作家になりたかったそうですが、もちろん本を読むことも大好きだったそうです。

お二人とも、短い文章から書いてトレーニングをしたり、沢山の本を読んで吸収することでコツを掴んだり、ということを自然に行なうことで執筆力を知らず知らずに習得したのでしょう。

現に、作家の方はご自身がまず本好き、自分以外の本も大量に読んでいるという方が多いという事実もあります。

reading-498103_960_720

駆け出しの表現者が見誤りがちな、『練習・学習』と『才能・センス』

表現者には安易になれても、表現者として生きるのは困難な現代。

たまたま調子が良い作品が作れたのでそのまま独自に突き進む、他人の真似なんてせずに自分の頭の中だけでセンスを育てる、そんな勘違いをしてしまわないために『何事も勉強、それが例え才能商売と言われる分野でも』と思い直してみるのはいかがでしょうか?

スポンサーリンク
世界で10万人が学んだプログラミング講座
完訳 7つの習慣 オンライン講座 完全版

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする