ユニークな教育工学研究分野3選!壁塗りにスクワット!?

最近、学生時代に協力したとある研究論文が、学会の論文賞を受賞されるとの連絡を受けて、ちょっと色々教育工学に関連した論文をいくつか読んでみました。
教育工学とか学習支援などの研究は、学校教育だけでなく色々な分野の専門教育にフォーカスした研究も多くあります。
そんな中でも、 「え?そんなのもあるの??」 と思わず驚いてしまった研究をいくつかご紹介します。

その1.京壁塗り

京壁というのは、和室などの屋内の壁に使われる塗り壁の一種だそうです。

和室やお茶室等に用いられ、上品な「和」の雰囲気や吸湿性の高さから人気の高い素材です。

楽しく塗って、和風なお部屋に!京壁の塗り方 – ミライエ リフォーム情報サイト
とのこと。
京町家などで多く使われていて、文化保存のためにも重要な技術です。
京都の和室の画像
そんな京町家の壁を彩る左官職人の熟練の技を学習するための eラーニング教材 を研究した論文がこちらです。
熟練職人の形式知を取り入れた京壁塗り習熟 e ラーニング教材の構築
ちなみに、こちらの方、他にも漆工芸の職人技能についてもグループで研究されてたようです。
漆工芸職人の見立てにおける特徴認識と熟練度の関係についての検討
伝統工芸の継承にICTで貢献するとは、なんかかっこいいですね。

その2. インラインスケート

こちらインラインスケートのコーチを支援するシステムの開発です。
インラインスケートがスポーツ競技として成立してることを全く知りませんでした。
インラインスケートの画像
ちょっと調べてみると、2020年の東京五輪では、スケートボードが競技種目として採択されていますが、インラインスケートも、ローラースポーツとして提案されていたようですね。
あれれ?ローラースポーツがスケボーに…東京五輪 | 日刊スポーツ
この研究では、特にロード種目について、選手のフォームをセンシングデバイスやスマフォを利用して、リアルタイムにコーチに送って、指示を受けれるようにしています。
小型携行センサを用いた運動フォームの遠隔自動コーチングシステムの構築
東京では競技として選ばれませんでしたが、今後オリンピック競技になる可能性があるということで、今から選手育成頑張って欲しいですね。

その3. エア・スクワット

まさかのスクワットオンリーに絞った訓練支援支援システムが開発されていました。
すごくニッチです。
しかし、スクワットのようなトレーニングは、様々なスポーツで必要な筋力をつけるために有効なトレーニングです。
ニッチに見えて、正しいスクワットが普及することによる恩恵は幅広いというわけで、なかなかおもしろい研究です。
スクワットしている外国人男性の画像
この研究では Microsoft社が販売している kinectを用いて、スクワット動作を認識しています。
Kinect を利用したエア・スクワット訓練支援システムの開発
この先生の研究の概略PDFが公開されていました。
越智 洋司
スクワットの他にもなわとびも研究されてるんですね。
kinectは一般に入手しやすいデバイスですし、研究成果次第では普及させやすいんじゃないでしょうか。

雑感

教育工学の対象領域が幅広いのはもともと把握していたのですが、こんなにも意外な領域の研究があるとは知りませんでした。
今回、ご紹介した論文には、学会会員でなくては全文読めないものがあります。
もしご興味あるようなら、学会会員になってみてもいいかもしれません。
が、なかなか年会費を払うのも思い切りが要ると思うので、このブログで、今後も何か面白い研究があれば、小ネタとしてご紹介しようかなと思います。
また、ShareWisでは、様々な分野のオンラインコースを揃えていますので、「え、そんなのもあるの?」となるコンテンツが見つかるかもしれません。

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